「飯、できてるぞ?」

「はーい…」

「じゃあ、下で待ってる。」


智が階段を降りようとした。



『じゃあな…』


夢があかねの頭をよぎった。





―行かないで



「あかね…??」


気が付いたら、智のシャツの袖を掴んでいた。


「どうした??」


智があかねをのぞきこむ。


わっ顔近っ………


「なんでもないよっ!!」

「そう?じゃあ下で待ってるよ。」


そう言って、智は階段を降りていった。




「はぁ……夢って怖いなぁ………」


あかねは着替えを済ませ、一階に向かった。





「智ー、ご飯ちょーだい!」


「ほらよ、今日はオムライスだ!」


「おいしそーっ!!!いただきますっ!」



ん〜っ美味しいっ!!
智の作る料理は
いつも美味しいよな〜…


「うらやましいなぁ…」

「何が?」


やばっ口に出ちゃった…


「智って、男のくせに料理上手いじゃん?うちもそんな風になりたいなーみたいな…」

「ははっあかねならなれるよっ。」




そう言って、あたしの頭をクシャクシャした。