「ふぅ、気持ちよかった―って、あかねのやつ、リビングで爆睡してやがる」
ソファーに両腕広げて、スゲー気持ちよさそうに寝てる。
………なんて無防備なんだろう。
俺だって、一応男だ。
俺はあかねの近くに、目が覚めないよう、ゆっくり近づいた。
その寝顔があまりに可愛くて、無防備で。
「キスして―…」
なんて思ったり。
「うにゃ…」
びっビビった………
目、覚めたかと思った…
「可愛すぎんだよ、バーカ。」
俺は誘惑に負け、あかねのピンク色の唇に、自分の唇を重ねた。
――ちゅっ
軽快なリップ音がリビングに鳴り響く。
やばい………
俺、今…
あかねに、キスした…?
もしかしたら、こいつのファーストキス奪った?
そのピンク色の唇を奪った唇が、どんどんあつくなっていく。
あかねは、そんな事に気付く気配はなく爆睡。
俺は動揺しながも、ここで寝かしておくのはマズイだろうと思い、お姫様だっこであかねの部屋まで運んだ。