あっ、そうだ。


明日ユウ先輩にお兄ちゃんがユウスケだったって教えてあげよう。


私は放課後図書室へ向かった。


ユウ先輩はいつもの席で本を読んでいた。


「ユウ先輩?」


「ん?」


私の方を見た。


「お兄ちゃんが分かったんです。」


「えっ?」


何か驚いている?


そんなに気になっていたのかな?


「誰だったの・・・?」


「実はね、ユウスケだったの。」


「えっ?」


「あっ、ごめんなさい。ユウスケって私の彼氏です。」


「えっ?じゃあ、後ろの文字は?」


「やっぱりメグの友達って事だったみたい。」


先輩の様子がおかしい。


「先輩?」


「えっ?」


「どうしたんですか?」


「なんでもない。良かったね。見付かって。」


そう言って先輩は少し寂しそうな顔をしたのだった。