恋心 ~大切な気持ち~


『最近、愛人とはどうよ??』

あたしが聞くと
朱梨も目を輝かせて
麻耶を覗き込んだ。


『愛人とは…〃〃
まぁ上手くいってるよ(笑)』

麻耶は照れながら言った。


はじめ
あたしたちは

『愛人はやめた方が良いよ。』

と言っていた。



でも麻耶がそれで幸せなら
それは

愛人だろうが
彼氏だろうが

良いんじゃないかと
思うようになった。


愛人。とは言っても
愛人も同い年だし
結婚してるわけではなく
彼女がいる人って
だけなんだけど(笑)



そして
あたしも朱梨も


『良いなぁ-。
マヂ幸せそうじゃん(笑)』

と口を揃えて
言った。




帰り道。

あたしと朱梨は

『考え方次第だね↑
愛人じゃ二番目じゃん(^_^;)
って思うか、
二番目の方が楽だ♪
って思うかで
ずいぶん変わるしね↑↑』


と話をした。



幸せのカタチはそれぞれ
違うんだなぁ-って
改めて思えるようになった
高3だった。



そして…。


今日はもう
大学の入学式。


スーツを着て
キッチリした服装は
してみたものの…



心はまだ
高校生以下でしたf^_^;


しかも時間にも
遅れそうになり
駅まで走ったという…。



一応なんとか
電車に間に合ったけど
こんなんであたし
大丈夫なのかなぁ…。


なんて(笑)




電車を降りて
歩いていると

『あの-ちょっと
聞いて良いですか??(^o^)/
この入学式の会場って
ここを真っ直ぐで
良いんですかねぇ??笑』

いきなり男の人が
話しかけてきた。


『あっ!はい(笑)
真っ直ぐです。』

あたしは
テンパりながら
こたえた。



うわぁ-カッコイイ…。
というかモテそう。

そんな事を考えていると


『ありがとうございまぁす↑
…って、もしかして……??』

とあたしの
スーツを見て言った。





『あっ…あぁ(笑)
あたしもここの大学の
入学式に出るんですよ。』

あたしは言うと


『じゃあどうせだし
一緒に行こうよ(笑)と
いうよりタメ口で
話しちゃったけど…
タメだよね??笑』

とその子は聞く。


『18で今年19なら…(笑)』

とあたしが聞き返すと


『ならタメだな(笑)
タメ口で良いよ!』

とその子は言った。




『そういえば名前は…??笑』

とあたしが聞くと


『俺は三浦愁(ミウラ シュウ)だよ!
そっちは??笑』

とその子が聞き返してきた。


『愁くんかぁ。
あたしは石倉梢だよ!』

と言うと、


『愁で良いよ↑俺は梢って呼ぶし(笑)』

と言った。


『ついたな↑
じゃあまた!』

愁は言い、

『うん。』

とあたしは言ったが

愁が
その後すぐに


『そういえば連絡先
聞いてなかった(笑)アド教えて!』

と言ってきた。



そしてアドを交換して
わかれた。





これがあたしと
愁の最初の
出逢いだった。



入学式以降は
通信だから
学校に行く機会もなく
愁ともあれ以来
会ってなかった。


『聞いて聞いて!あたし
入学式にメッチャイケメンと
知り合ったんだけど↑↑
でも…あたしじゃ
ダメだねぇ(ノ_<。)』


あたしはまた
前と同じように
朱梨に会って話していた。