『梢(コズエ)今日遊べる?』
友達の河上朱梨(カワカミ シュリ)が
メールで聞いてきた。
『うん。暇だもん↑
春休みだし(笑)
それより朱梨は大丈夫なの?』
あたし石倉梢(イシクラ コズエ)は
聞きかえした。
『大丈夫だよ(笑)
うちも暇だし↑』
朱梨がこたえた。
『そういえば
麻耶(マヤ)が大丈夫なら
麻耶ん家行かない?』
あたしが言うと
『そうだねぇ!』
と朱梨。
朱梨とあたしは幼なじみで
小・中と学校が同じ。
そんな事もあって
高校に入ってからも
よく遊んでる。
あともう1人の
幼なじみがいる。
それが麻耶こと
斉藤麻耶(サイトウ マヤ)↑
『久しぶりぃ↑麻耶!
元気してたぁ??』
あたしと朱梨が
聞くと
『うん(笑)一応!』
といつものように
麻耶がこたえる。
もう高校を卒業して
高校生として迎える
春休みは最後だというのに
やっぱりあたしたちは
いつもどおりに
恋愛の話に
華を咲かせていた。
まぁそれが
あたしたちらしさ
なんだろうと思うけど(笑)
『最近、愛人とはどうよ??』
あたしが聞くと
朱梨も目を輝かせて
麻耶を覗き込んだ。
『愛人とは…〃〃
まぁ上手くいってるよ(笑)』
麻耶は照れながら言った。
はじめ
あたしたちは
『愛人はやめた方が良いよ。』
と言っていた。
でも麻耶がそれで幸せなら
それは
愛人だろうが
彼氏だろうが
良いんじゃないかと
思うようになった。
愛人。とは言っても
愛人も同い年だし
結婚してるわけではなく
彼女がいる人って
だけなんだけど(笑)
そして
あたしも朱梨も
『良いなぁ-。
マヂ幸せそうじゃん(笑)』
と口を揃えて
言った。
帰り道。
あたしと朱梨は
『考え方次第だね↑
愛人じゃ二番目じゃん(^_^;)
って思うか、
二番目の方が楽だ♪
って思うかで
ずいぶん変わるしね↑↑』
と話をした。
幸せのカタチはそれぞれ
違うんだなぁ-って
改めて思えるようになった
高3だった。
そして…。
今日はもう
大学の入学式。
スーツを着て
キッチリした服装は
してみたものの…
心はまだ
高校生以下でしたf^_^;
しかも時間にも
遅れそうになり
駅まで走ったという…。
一応なんとか
電車に間に合ったけど
こんなんであたし
大丈夫なのかなぁ…。
なんて(笑)
電車を降りて
歩いていると
『あの-ちょっと
聞いて良いですか??(^o^)/
この入学式の会場って
ここを真っ直ぐで
良いんですかねぇ??笑』
いきなり男の人が
話しかけてきた。
『あっ!はい(笑)
真っ直ぐです。』
あたしは
テンパりながら
こたえた。
うわぁ-カッコイイ…。
というかモテそう。
そんな事を考えていると
『ありがとうございまぁす↑
…って、もしかして……??』
とあたしの
スーツを見て言った。
『あっ…あぁ(笑)
あたしもここの大学の
入学式に出るんですよ。』
あたしは言うと
『じゃあどうせだし
一緒に行こうよ(笑)と
いうよりタメ口で
話しちゃったけど…
タメだよね??笑』
とその子は聞く。
『18で今年19なら…(笑)』
とあたしが聞き返すと
『ならタメだな(笑)
タメ口で良いよ!』
とその子は言った。