そんな自己注射。


一口に言うけれどそれは簡単なものでは無い。


採血の結果注射の量がプラスされ、卵ちゃんの栄養の為にもきちんと打つことが必要。


その工程は……


注射器を出す



先端をつけかえる



薬液の入っているガラスビンを振り、そして切り開ける



薬液を吸い上げる



再び注射用の針に戻す。



空気を抜く



消毒して注射



これらを二人で準備し、リュウジが私のお尻へと注射する。


筋肉注射の為深く……おそらく5センチ程度は突き刺さなくてはいけないので怖がっていたリュウジだけれど


卵ちゃんの為に必死に頑張ってくれる。


通院は体の負担にもなってしまうから。


しっかりと手順を頭に叩き込むと看護師さんの指導を受けた。


緊張しながらもなんとか注射を終えた私たちは、通院日以外の9日分のセットを受け取り病院を後にした。