勝負まで10分の休憩を与えられる
約束事は2つ
2人以外は口を出さない
勝負が着いたら文句は言わない
はぁ…、何だってこんな事に…
すっかり落ち込んでいると、東海林さんが温かいコーヒーを持ってきてくれた
「申し訳ありませんでした…、冬馬様の名に傷を付けるような事をしてしまって…」
「小桃、お前は気にしなくていい…
今考えるのは、あのゲス野郎に勝つことだ」
「…坊っちゃん…」
珍しく私を罵らない坊っちゃんの顔を思わず見た
「小桃、アイツが勝つか解らない勝負を引き受けると思うか?」
「え?」
「アイツはああは言ったが、財界で『チェスの会』というものに在籍している」
「…チェスの会?」
「お前に解りやすく言うと…大人の部活みたいなもんだな…。暇な政治家のお遊びの会だ」
え――――――――!!!???