「これはこれは、素敵な方ですね!」

「初めまして…」

握手をかわす

「さすが、冬馬さまのお連れの方はお美しい…
うちの女優も劣ってしまいますね…」

「そんな…」

偽物です…

何て言えずっ!!

「今度はぜひ小桃を連れて、観劇にいかせていただきます」

「そうですね!来年には日本での来日公演が予定されていますので、チケットは手配しておきますね」

「ありがとうございます!」

そんなやりとりをして、倉科さんはまたちがう来客の人にお声をかけられてしまった…

す、すごいっ


「観劇に行かれたんですね」

「すごい良かったよ」

この人に「すごい」と言わせるのもすごい…

「お花を贈るのが慣例なんですか?」

「父の代から交流があるからな…」

「すごいですね〜」

お花を贈るなんて…


ちなみに

「いくらくらいするんだ?」

「5百万くらいかな〜、覚えてねーな…」


死んでしまえ!


と思ったのは言うまでもなく