「お疲れさまでした。どうでした?小桃さん」

車で待っていた東海林さんに声をかけられる

「多分…自己紹介しなくても、全校生徒に私の名前が知れ渡った…と思います」

「…た、大変でしたね…」

東海林さんは察知してくれたみたいだ

「全くです」

「仕方ないだろ?俺様の秘書なんだから」

はぁ?

「そうですね!」

車がゆっくり走り出して景色が流れる


「お前ももう少し着飾れば、羨望の眼差しを受けるだろうに…」

「あり得ません…」

着飾れば的にされる!

「俺の趣味が悪いと思われる…」

坊っちゃんはわざとらしく大きなため息をついた

何よ!元々私を秘書にしたのはアンタでしょーが!


心の中で大きく文句を言ってみた



「小桃」

「はい?」


坊っちゃんは私に一瞬色っぽいような憂いを帯びた表情を向ける…

ナ、ナンデスカ…?


「お前…」


その瞬間




坊っちゃんはニヤリと嫌な感じで笑って



「今週末、大使館連中とのパーティーだから、準備しておけよ!」



……………………


ええー!!!


突然!?





わざとだな、コンニャロー!!