姉は傲慢だった



それまでは優しい姉だったのに…


まず、落ち着いて、私!


私は深呼吸しながら天井を向く



これをやり遂げないと、職を失う!!



おさらい、おさらい…


相手に不快感を与えず、上手に断るって…


私は目を閉じて繰り返した


「か〜のじょ!1人?」


また声をかけられた


暇人ばかりめ…


「そうなの…友達が遅れてくるから…」

「じゃあそれまで一緒に飲まない?」

「お酒は苦手なの…、具合が悪くなっちゃうから楽しめなくなっちゃう…」


よしよし、いい調子!

「名前は?」

「小桃」

「可愛いね!友達って女の子?」



え?そ、そこを聞いてくる??


えーと…

「うん、女の子!」

「じゃあさ、今日はお友達も一緒に俺らと遊ぼうよ!」

「ごめんなさい、とってもステキなお誘いだけど、門限があるの…」

「も、門限!?」

「そうなの…、私の家はお父さんが空手の師範で、頭が固いの…だから遅れると大変で…」

「空手の師範…」

「そう。この前も送ってくれた男の子をボコボコにしちゃって…。
そう言えば…あの人退院したかな〜?」