「ど、どうしたの?小桃ちゃん?」

運転手さんが心配そうに覗いてくる


「坊っちゃんの要求にムカつきます…」

「ハハ…、最初だから大変だね。そのうち慣れるよ」

慣れる?


こんな状態に!?



嫌だ〜!!!!


私はひっそりとお掃除していられれば幸せだったのに!


私はカバンからノートを出して、今まで習ったおさらいを始める…


何よ、なによ、ナニヨー!!



ナンパを軽くあしらう方法なんて、誰に習えばいいのよ!!



はぁ…


私はでっかいため息をついて、車の中で楽しそうに雑誌を読んでる運転手さんと一緒に坊っちゃんを待った…













「東海林、このバカメイド、本っ当に信じられねーんだぜ?」

「どうされたんですか?」

朝食を食べながら、坊っちゃんは私のチクリを始める


「秘書のくせに、俺が帰ろうとしたら車で爆睡してんだよ!使えねー!」

ムカムカムカムカ〜


「申し訳ありませんね!ご主人様!!」




ああ、ストレスで死にそうだ!



「小桃!今日も行くからな!」

「はい!わかりました!」