ドキドキして、 なんだか恥ずかしくて顔をそらしてしまうと、 そんな私の反応に、結城さんはまた静かに笑う…。 彼はなんだか不思議な人。 …そう感じていると、結城さんは差していた傘をそっと私の方に傾けた。 そして静かに笑ったまま私にこう言った。 「…ほら、 一緒に帰ろう…さくら」 …これが、 私と彼の始まり。