まだ気付かない淳平。
この状況で涼太に会ってしまうのはどうなんだろう。
プラスなのかマイナスなのか僕にはわからない。
だから僕は出しかけたパウダーをポケットにしまいこんだ。
道を変えるためにパウダーを振りかけようと思った。
でも、何となくこのままでもいいのかと思った。
「よー!!涼太!!」
涼太に気付いた淳平は、大きな声で涼太に声をかけた。
涼太は淳平に気付くと軽く右手を上げた。
自転車はすぐに涼太の横まで行き、涼太は淳平を見て眉をしかめた。
「お前、部活サボって何やってんだよ」
涼太は、ゆっくりと視線を移した。
淳平の後ろに隠れるように並ぶ女子3人に。