「え?」


 しかし、海人の言葉はキラにとって、相当ビックリするようなことだったらしく、うつぶせていた顔を再び上げて、まじまじと見つめる。


 その顔は、本気で驚いている様子だ。


「ちょうど、二年前からな・・・。今でこそ海人と名乗っているが、本来のは自分の名前は愚か、自分が何もかもよくわかってないねん。」


「それじゃあ・・・。」


 キラの表情が曇る。


「すまんな・・・あんたが望むような、再会とは行かなくて・・・・。」


「ううん。あやまることではないよ・・・私こそごめん。何も知らないままで、好き勝手言ってしまって。」


「別に、そちらこそあやまることではないやろう。」


「そうだね。」


 同じような言いように、思わず彼女の口から笑みがこぼれる。


 本当に・・・・・・きれいな笑顔・・・・・・。


「でも、中々、ドラマのように感動的な再会とは行かないものだね?」


 それはおそらく、彼女からの心から出た言葉。


「せやな・・・。」


 まったく、自分も同意見だ。