門をくぐったとき、さすがお嬢様・御坊っちゃま学校だ

みんな上品なしゃべりをし、身に付けている物や服装があきらかに高そうだ

そう思いながら歩いていると…

「あの…」

後ろから小さな声が聞こえた

俺は、昔からかっこいいと評判でたくさんの奴から告白された

まぁ、断ってきたけどな

だから、また俺のファンとか言う奴かと思って振り返ると…

栗色で腰まである長い髪

綺麗で大きな瞳

その瞳に吸い込まれてしまいそうなくらい

まわりの女と違って、派手に着飾っていなくて…

そのときは、まぁまぁな容姿だと思った

「どうしましたか?」

どうせ、この女も俺の笑顔を見ればすぐ俺の虜になると思って、ニコッと微笑んだ

だけど…

その女は俺の笑顔にまったく反応しなかった