「果菜」

彼は、そう言ってアタシに小さく手を振る。

「おはよっ!!潤」

アタシも大きく手を振る。
とびっきりの笑顔で

本当は、ニヤけてるだけなんだけどね。

「おはよ」

そう言った彼の顔は、
とっても優しい笑顔で...

この顔は、アタシにしか見せない顔。

この顔が大好き。
アタシのお気に入りなんだ。


「果菜?.....あ、あんま顔見ないでくんない??」

「....へ?..あ!ごめんっ。
つい見とれちゃったっ」

そう言いながら彼の顔を見ると、ほんのり桃色に染まっていた。


「は、早く学校行くぞっ。遅れたら果菜のせいな」

彼はそう言い、桃色の顔をいじわるそうな顔にして、アタシを見下ろす。

このいじわるそうな顔も好き。

「もう!!じゃあ早く行こ??」
彼と手を繋ぎ、学校に向かって歩きだす。


こんな感じで毎朝彼と登校してるんだ。




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