「あの人カッコいいよね♪仲良くしたいなぁ。」
げっ、稲葉。
ウチの課一の大女、大人しいフリして実は女王様、従える男の数は数知れず。
とりあえずウチの課だけでも3人、情けなくてビクビクしてていつも泣きそうな奴ら。
それは稲葉が怖いからなんだって、最近知ったんだけど、それにしても稲葉、・・・キライ。
そんな稲葉が話しかけてきて、私は退きながら相槌をうった。
「ねぇ、さっき喋ってみてどうだった?優しい感じ?」
「あぁ、うん・・・そうなんじゃない。」
あんたの植民地になるのは嫌だと思うよ。
稲葉の言うことを聞き続けるしかないあいつらを、悪口含め植民地、と呼ぶ。
全く情けないオトコ。私は絶対嫌いなタイプ。
「そっかぁ~今度誘ってみよ♪じゃあね~お疲れさま~♪」
そして帰って行った、あぁ、ムカつく。
私と同じ仕事してるはずなのに、稲葉は植民地に仕事を押し付けて、帰って行った。