あ、電話。ルネが呑気に呟く。
隣のウマはいたたまれないように下を向いていた。
“メール待っとったんよネネ!!何や可愛いなぁ、こないなことできるんやなぁ!”
「違っ、今のメールはっ、妹が勝手に・・・!」
私はどうやって返せばいいかって聞いただけのつもりだったのに。
でも、何だろう。
内川から、メールを送ってすぐ、電話が来るなんて。
ホッとした。
“ほな日曜日、大江戸線の六本木駅で、10時。待っとるで。映画見よな”
「う、うん・・・」
電話が切れた。
ホッとしたら、泣いていた。
「お姉ちゃん!?お姉ちゃん大丈夫!?」
「バカ!見てんじゃねぇよ!こっち向くな!!」
恥ずかしくて訳判んなくて、周りにあったものを次々と放り投げる。腹立ってしょうがないよ。
すごい安心してた、普通ならココで決着つけて諦めちゃうけど、
私はまだ、これを恋だって思いたくなかったんだ。