「ただいまぁ」
「おいネネ、お前いい加減に・・・」
「遅いよ・・・不安になっちゃったじゃんか。」
ドラマが終わった瞬間に、泣きそうになった。
メールの返事って、早く返さなくちゃいけないんだよ。
ルネがそんなことを言っていたから。
思い出して、送り主の顔を思い浮かべた。
内川、
・・・嫌われたくないな。
ルネなんかに、しかもウマにまで、こんな弱っちい私を見られてしまうなんて、
・・・最悪。
しかし、背に腹は変えられないものなのだ。
「・・・ルネ。会社の同僚からメールきたんだけどさ。何て返したらいいか判んないの。」
声に力が入らない。
私はこんなに弱っていて、全く、だらしない。
ルネに渡したケータイを、バカ二人がマジマジと見てやがる、
ウマめ早く出てけ。
でもそんなことを言う勢いもなくて、私はぼんやりテレビを見つめる。
テレビではニュースキャスターが、自分たちで期待しすぎてた大統領がイマイチだとか悪態をついていた。