!」

有無を言わせぬ瑠璃の咆吼…。

とも取れる怒鳴り声が楓の台詞を遮り彼の鼓膜を再び震わす。

「先輩、耳が痛くなるので大声で怒鳴るのは辞めて下さい…」

耳を押さえ、涙目で訴える楓をも無視して瑠璃は口を開く。

「部活開始五分前集合、これ常識!」

『部活開始五分前集合の常識など何処にあるのだろうか?』

っと楓が心の中で突っ込み等を入れておると瑠璃は何処からか注射器を取り出し口を開く。

「ちょっ…先輩!今まで時間ちょうどに部室に入ってたら…」

「…問答無用!三田村くん、観念して新薬の実験に付き合ってもらうよ~」

楓の話なんぞ聞かずにヘラヘラと危険な笑みなんぞを浮かべちゃってる瑠璃。

そう、彼女にとって遅刻だの何だのは楓を怪しい魔法やら薬やらの実験台にするための口実でしかないのだ。

以前も何度か楓を実験代にして変な薬の実験を行い…その結果ネコミミと尻尾が生え