やこんな事をさせられたりしてきたわけである。

こんな風にいじられキャラでも彼は主人公なのである。

ちなみになぜに全身ずぶ濡れかと問われると、部長に呼び出されて部室に向かっている楓に園芸部員が手元を狂わせ、花壇に撒いていた水が直撃したからである。

良ーく考えてみればこんな早朝に園芸部員がいるのも不自然っと言えば不自然なのだが今の楓にそんな事を考える余裕なんぞはこれっぽっちも無い。

慣れない全力疾走に体が悲鳴を上げる…が楓は構わずに走る。

部活に間に合わなければかなりの精神的苦痛(恥辱)を味わう事を楓は知っているからだ。

濡れた制服(カッターシャツ)がぴったりと肌に張り付きその幼く細い躰のラインを全身タイツのを着ているかのようにくっきりと浮かび上がらせる。

だが、遅刻すればこれ以上の恥態は必須。
故に楓は全力疾走する。

やがて楓の眼の前にドアが見えてくる、目がいい者で有るならばドアに『魔術研究会』と書かれた一枚の紙が貼ってあるのが気付だろう。

『魔術研究会』…その名前の通り魔術を研究を主な