しょう?」

「さあ?」

肩をすくめる先輩。

そんなやり取りをしている内に男達が範囲を狭めて来る。

「楓ちゃん、姉さん…伏せてたほうが良いで」

「「へっ?」」

先輩と僕が素屯狂な声をあげると同時にそれは起った。

“ガシャン”と倉庫の窓ガラスが割れ何かが数個投げ込まれる。

それは男達の近くに落ち…そして…

“パンパンパン!”っと大きな音と激しい光が投げ込まれた何かから発せられ僕から感覚を奪う。

「なっ、音響閃光弾(スタングレネード)!まさか…SAT!!」

先輩が叫び足音と誰かが(多分男達だろう…)叫ぶ声が聞こえる。

目が光に慣れてくると男達は後ろ手に手錠をかけられていた。

「いやぁ~、ここに来るまでにSATに出動要請を行っといて良かったわ~」

ヘラヘラと笑う村上…周辺を見回すヘルメットとサブマシンガンを装備し防弾ベストを身に付けた男達が黒スーツ達に手錠をかけているところだった。

僕は以前先輩に日本のテロ鎮圧の特殊部隊について教えてもらったのを思い出す…。

多分、彼等がその特殊部隊なのだろう…。

こうして先輩の『ミミミミッッ!』から始まった一連の騒動は幕を閉じた…。






…かに思えた