かったのである。



「ここが『魔術研究会』の部室よ!」

瑠璃に連れられて楓が案内された場所は『篠宮学術研究都市』…文化系の部室棟となっている第二分館の奥の方にある部屋、でもってドアには『魔術研究会』と書かれた貼り紙、そう楓は瑠璃の主催する部に勧誘されちゃった訳である。

「理事長代理が僕を部に勧誘したいのはわかりますが…」

「ちっがーう!」

いきなり怒鳴る瑠璃に身をすくませる楓。

「私の事は理事長代理ではなく先輩と呼びなさい!…えっと…」名前を聞くのを今になって忘れていた楓。

「三田村です…三田村楓…それで先輩…『魔術研究会』って基本的に何をする部活なんでしょうか?」

自分の名を名乗り疑問を口にする楓。

「よくぞ聞いてくれました…でもまぁ…ここじゃ何だから中に入って話しましょう」

促されるままに『魔術研究会』の部室に入る楓。

「おかえりなさいませ瑠璃さま」

そこにはメイドさんが三人いて楓と瑠璃を出迎えたのであった。

「紅茶をどうぞ」

「あっ、どうも…」

紅茶を出したメイドさんに頭を下げる楓。