「大学1年の夏は今しかないよ?楽しまなきゃ!!とりあえずこれでテンションあげてよ」


と、手渡されたのは缶チューハイ。


朝から飲むのかよと思いつつも愛美の好意を受け取った。



プシュっと缶を開け、愛美の缶に小さくコツっと当てると体に流し込んだ。



・・・寝起きのアルコールが胃に染み渡る。



・・・



偶然か。意図的にか。



それはレモンハイ。



その味が胸を締め付けた。





バスは海へと走り出す。



このキャンプを取り仕切っている大輔さんは前のほうに座っているし、こずえさんは一番後ろの席でお休み中。



2人静かに飲み続けた。