♪~♪~♪~



聞き覚えのあるメロディが鳴り響く。


無意識に左手で、その音を止めようと音の鳴るほうを手探る。



・・・・・・



うっすらと開けた目に眩しい光が差し込んできた。


あぁ。


私、いつの間にか寝てたのか。



と、そこで我に返った。


携帯アラームじゃなくてこの音は着信音!


急いで通話ボタンを押した。


「もしも・・・」
「綾乃?!どこいんの?もう集合時間だけど~!!」


「・・・・・・」


はっとその声に時計に目をやるとすでに集合時間から10ほど過ぎていた。


「・・・ごめん!!すぐ行く!!」


すぐに電話を切って身支度をする。


メイクも髪の毛もばっちりにして行きたかったのにそんな時間はない。


簡単に髪の毛を束ねて、最低限の化粧だけして家を飛び出した。