「・・・?!」
暑さで伸びていたところにひんやりとするものが左腕に触れ、驚いて顔をあげた。
「寝てないで勉強したら?」
これ、差し入れねと笑顔で缶ジュースを差し出してきたのは、咲夜さんだった。
「ありがとうございます・・・って、図書館って飲食禁止ですから~」
怒ると怖い司書に見つからないように慌ててもらったばかりの缶ジュースをバッグにしまった。
少し離れた場所でうつ伏せになったままの愛美に目をやる。
何も反応がない。
本当に寝てしまっているみたいだ。
「あっ。相方さんは爆睡中なんだ」
机の上でよく眠れるよなぁ。あははと1人関心する咲夜さんにそうですねぇと相槌した。
図書室にいる女の子たちの目線がちらちらと咲夜さんに向けられているのを痛いくらいに感じる。
咲夜さんに向けられたついでに私には、その子誰と言わんばかりの視線。
気まずすぎる。