「あっ。こっちこそ狭くてすいません・・・」


社交辞令じみた挨拶しかすることができなく、そのまま会話は終わってしまった。


数十センチしか離れていない咲夜さんの横顔。



パッチリとした二重の大きな瞳。


サラサラな髪。



その容姿に見とれてしまう。



・・・何か会話をしなくては・・・



だけど、言葉が見つからない。



こんなに。


こんなに会いたかったのに。


こんなに話がしたかったのに。


いざ会うと、何を話したらいいのか頭が真っ白になってしまう。