あのイケメンと話せるのかと愛美は浮かれているし、この状況に苦笑いしかできない。
愛美が咲夜さんに惚れてしまわないかも心配だけれど。
勘のいいこずえさんだから、私の気持ちがばれてしまうのではないかと不安だ。
化粧もろくに直せないまま、店の扉が開いた。
「おーっす。お疲れさん」
相変わらずな大輔さん。
さらに日焼けして、歯だけが白くキラッとしている。
「お久しぶりですっ。ってか、黒くなりすぎですから~」
大輔さんを茶化す愛美の声で視線は私たちへと向いた。
「おー。お前ら、ここに入りびたりらしいな。お洒落なとこ行けってば。・・・ってか、綾乃、久しぶりだな」
「お久しぶりです・・・」
まともに大輔さんを見ることができず視線を泳がせた。
だってその先には・・・・
「おっ。2人とも久しぶり。飲んでるねぇ~」
ニコッと笑う咲夜さんがいるんだもん。