「梅雨があるから夏が待ち遠しいんじゃない」
いつものように仕事がひと段落したこずえさん。
あたしは梅雨も好きだよ。と付け加えた。
「湿気が多すぎるんですよ~。髪の毛もすぐくしゃくしゃになるし・・・」
こんなんじゃ合コン行く気にもなりませんよと不満を漏らす。
「マイナスに考えたら楽しくないけどさ。同じ1日過ごすなら、プラスに考えたほうが得じゃない?」
「そうですけど、テンションあがりませんよぉ~」
鏡を取り出し、執拗に髪型を気にする。
私から見たらそんなにくずれているわけでもないのに。と思うとどうしてそこまで気にするのか少し疑問だ。
「そんなに負のオーラ出すなって。じゃ、一つイベントのお知らせ~」
それを聞いて愛美はぱっとこずえさんのほうを向き、鏡を置いた。
「どんなイベントですか?」
あんた、単純すぎるからとそんな愛美にこずえさんも少し呆れ気味。
でも、その単純さが同性からみても可愛いと思うところだ。