「姉さん、お疲れっす~」


お酒の力でさらにテンションのあがった愛美がこずえさんを迎え入れる。


今日の残り物ねと何品かおつまみを出してくれ、飲む準備が整うとこずえさんは細いタバコに火をつけた。



「綾乃、元気そうじゃない。サークルにも顔出さないし心配だったけど安心したよ」



すいません、ご心配お掛けして。とありきたりな挨拶をしてみるもその後の言葉が続かない。


愛美とこずえさんの仲ほど親しくないためか、どうしても深く入りこんでいけない。


そんな空気を察したのか、愛美がその間を繋いだ。



「あたしが大輔さんとの合コンなんか連れて行ったから気まずくてサークルに顔出せないんですよ」


冗談っぽくこずえさんに話しながらもちらちらと私の様子を伺う。


そんな私たちをこずえさんは交互に見つめ、短くなったタバコを消した。



「ってかさ、綾乃がサークル来ない理由ってさ・・・」



鋭いこずえさんの目線が私を捕る。


その威圧にゴクンとつばを飲み込んだ。