やっと体からお酒が抜け、回復した時にはもうあたりは暗くなっていた。


ふと携帯を開くと、何度か愛美からの着信が残されていたが、すぐにかけ直す気にはなれなかった。



今朝…もう昼近かった、あの瞬間。


花びらの如く舞落ちたあの感触…。



何度も何度も脳裏を駆け巡る。



テレビに出ているどんな芸能人よりもかっこいい咲夜さん…。



一人暮らしを始めたばかりのこの部屋で、ただただ、出会ったばかりの咲夜さんのことを思い出すと胸が締め付けられ、切なくなった。