レミさんを苦手だと言っていたこずえさんだけれど、レミさんの性格とか、行動パターンとかちゃんとわかっている。
前に苦手だと話してくれた時は、私がサークルに戻りやすくしてくれるためだったのかな。
そんなこずえさんのやさしさに心が温まった。
シューッ。
綺麗なピンク色の花火が夜の闇へと消えていくと、新しく花火に火が付けられることはなく、海に浮かぶ月だけが私たちを照らしている。
「もう、花火やりきったな。よし。撤収!」
達成感に満ち溢れた大輔さんの号令とともに、後片付けをする。
「綾乃~!あたし、先に戻ってるねぇ~」