残された気持ちだけ・・・(2)

でも








先輩以上の人は








どこにも居ないよ









だから









想ってます。















他の人なんて興味ない...













先輩が
いつも
休憩時間に
居た




この廊下の窓からは









私が居た
非常階段がよく見る










私は
あの非常階段から
先輩の笑顔を

見てたんだよ




あの笑顔は












私の知らない誰かに







向けられてるんだろうな・・・




























そう思ったら








出す必要の無い




涙がコボレタ・・・







エゴだ。
毎日が同じように過ぎて

毎日、

自転車に乗り

坂道を上って

階段を上って

友達と話して

授業を聞いて

給食を食べて

外掃除をして

坂道を降りて

学校から帰る。




そうしたら

家に着く。



そんな毎日・・・



普通に

普通なんだ


これが。


先輩が居ないのは

当たり前で

会えないのも

当たり前で・・・


同じように

昨日と同じ

坂を上ったら

あんなに満開だった

桜の木に

緑の葉っぱが
複数付いていた。



あぁ・・・

季節は過ぎるんだな





卒業式のあの日

桃色の桜の樹に
緑の葉が付く頃には


もう先輩は
私の事を
覚えてはいないんだろうな

って

考えてた・・・





思ったより
全然
桜が散るのは早くて・・・


空を見上げたら

空は
桜色になっていた・・・

そんな事

今までは
考えた事なかった。



考えようとも
思わなかった。


桃色の桜の樹が

いつの間にか
緑の葉に変わっていた事にも



・・・気付かなかった。












嫌いじゃなかった

春の景色を





大嫌いになってから

知った。