放課後の屋上で、私の恋は始まった。
好きになっちゃいけないって言われると、逆に気にしちゃう。
そんな人を好きになった。
いつもタバコの香りだけは変わらなくて、遠くを眺める横顔も変わってない。
「紫の空っていいよな」
初めて会ったときにあなたは私に言ったよね。
「オレンジの空もいいけど、紫の空が一番好き」
高校に入ってすぐに、屋上で出会ったあなたに恋をした。
寂しそうに笑った顔が忘れられなくて、あなたの背中を見る度に抱きしめたくなる。
そう思ってた。
伝えることも、諦めることも出来なくてたくさん泣いたこともあった。
でもね、出会わなきゃよかったなんて思ったことないよ。
あなたを…先生を好きになって一緒に過ごせた時間はきっと忘れられない宝物。
今日で最後と言うのなら、この気持ちを伝えてもいいだろうか?