お腹の赤ちゃんの存在が頭から離れない、いつもバーカウンターに座ると大好きなカシスグレープ1杯を必ず最初に頼んでた


でも…

お酒なんか飲めない

こうやって空気の悪いクラブにいる事じたい良くない気もする


一人で腐ってた私に誰かが声をかけてきた

「ノアじゃ〜ん」


「あ…こんにちわ」


この人は【梨唖(リア)】
あたしより3才年上

あたしのクラブデビューのきっかけになった人


「最近エンポリの方に顔出さないからさぁ、心配しちゃったよ〜」


「…色々あって」


「あ!もしかして海兎と何かあった?」