ぶつっと放送は切れ、若王子さんは爽やかな笑顔で私に向き直った。

「奈緒、もう怖がることはないから。」

「あの…。」

「絶対、奈緒を危険な目には遭わせないから。」

きっぱりと言われてしまって、私はぽかんと若王子さんを見つめるしか出来なかった。

若王子さん、私が嫌な思いしてるから助けてくれたんだよね。

その気配り、すごく優しいな。

…優しいんだけど…。