「助けてくれてありがとうございました。」

私が深々と頭を下げてお礼を言うと、聞き慣れた声が耳に入った。

「…え…奈緒?」

ぱっと頭を上げると、そこには驚いた表情のアオくんが立っていた。

ジャージを着てるから体育の終わりか何かだろう。