私、流されてるよね。こんなんじゃダメだよね。

はっと我に返った私は、若王子さんの腕の中から逃れた。

若王子さんは意味がわからないと言うように眉を寄せている。

「わっ…私は…若王子先輩の彼女にはなれませんから!」

「なんで?」