私を見降ろしながらにっこり笑う飛田さんは、慣れた手つきでベッドのそばに置いてあったリモコンで部屋の電気を付けた。

暗かった部屋の中が明るくなって、飛田さんの顔がはっきり見えるようになると、恥ずかしさも倍増で。

「お、おはようございます?」

一体今は何時なんだろう?

お互い裸のまま眠ってしまい、今こうして再び組み敷かれているような状態で。

顔が近付いてきたと思ったら、おでこにチュッとキスをされた。

「明日はここから出勤?」

「え?」

にっこりと言われた言葉が理解できるまで少し時間がかかって。

そういえば、今日は日曜日で。

部屋の中をきょろきょろと見回しても、時計らしきものを見つけることが出来なくて慌ててしまう。

「い、今何時ですか?」

「はは。大丈夫、まだ19時だよ」

か、からかわれたの!?

暗くなったと思っていたのは、ここが寝室だからで。

ベッドから降りた飛田さんがカーテンを開けると、外はまだほんのり明るさを残していた。