コツコツ……

静かな教室に
黒板に刻む
チョークの音だけ。

「ふわぁぁぁ………」

人目も気にせず
大あくび。


眠い。
5時間目の授業は
通常の3倍眠い。


あくびが絶えない。

「あぁぁぁ-」


そして……
授業開始15分…
ついに落ちた………。


目が覚めたら
休み時間中で
あたし1人で寝てて
みんなにめっちゃ
笑われた。


「美優、ひとりで寝てたねっ~♪」

「先生も起こしたのに
起きなかったんだよ-」


「っ///」

顔を真っ赤にさせる。


キンコーン……

「あ、あたし部活だっ」

咲が大声で叫んだ。

「あたしもだ」

「ウチも~」

続々とみんな
部活に向かう


あ-あ…
紗耶香も休みだし……

部活もやってないし
今日は早く家に帰って
DVDでも見よ…

重たい足を
ゆっくりと進ませる。


「……よぉ…」

いきなり誰かに声を
かけられゆっくりと
振り向く。

「翔平……」


あたし目の前に広がる
ありえない光景。


見間違えるはずがない。あたしの大好きな人。

久々に見た翔平は
前よりも少し
痩せていた。

目の下には
一生懸命に隠したつもりなんだろうけどクマが
少しできていた