「は、はい分かりましたでは続きまして-……」

面接が終わって
鞄からケ-タイを
取り出し、着信を
確かめる。

着信は…………
無し。

メ-ルも…………
ない。

念のため
新着メ-ルを問い合わせてみる。

ビボン

《新着メ-ルはありません》


「うん~雄大、美奈頑張るからね」

さっき
あたしの前だった
女の子がケ-タイを耳に当て彼氏らしき人と
電話をしている。

「うん、じゃあまたね」

その子は
そのままケ-タイを
閉じるなりあたしを
じっと見る。

「な、何?」

「あなたもバカね
あんなのただの男目当ての女としか審査員は見ていないのよ」


「あたし嘘をついてまで、受かりたくない…」


その子は
ハァとため息をついた後フフッと笑った。

「でもあたしあなたみたいな素直で真っすぐな子、好きよ♪これからよろしくね」

「ぁ、はい」

「あたし吉田美奈。
よろしくね♪」

美奈さんは
ニコッとモデル顔負けの笑顔を見せる。


「あ、あたしは田原美優です!よろしくお願いします、えと-……」

「美奈でいいわ、美優ちゃん」

「じゃあ…美奈…さん……」

こんな美人さんを
イキナリ呼び捨てなんて図々しい。


美奈さんは
顔ちっちゃ
足細っな
スタイル抜群。

年はあたしより
2、3上くらい。


あたしとは
月とスッポンくらいの
差がある。