「……うん…」

あたしはコクリと
静かに頷いた。


「美優…アイツに……若橋に何か言われたんだろ?」


翔平には参るよ……
あたしの嘘も隠し事も
みんな見抜いちゃうんだもん……。


「翔平………」


「若橋が何度も俺に頭を下げたよ……美優に悪いことをしたって……」


「若橋さんが………?」


「うん…俺を諦める様に言われたんだろ?でももう大丈夫…若橋も
事務所もきっと俺達の交際を認めてくれるよ」


涙が出るくらい
嬉しかった。

「翔平っ!」

嬉しくて思わず
翔平に抱き着いた。


「次こそ…俺が美優を幸せにしてみせるから…
もう美優を泣かしたりしねぇ~から…」


「………よろしくお願いします…」


「翔ちゃんったらカッコイイわねぇ~」


あれ?
この声はまさかまさか…

翔平から離れて
振り返ると……
そこには…………

お母さんと翔平ママ。


……すっかり
忘れてたんだけどさ
今ってパ-ティ-の
真っ最中なんだっけ……

「っ//」

あたしも翔平も
真っ赤になって
その場から逃げ出した。