さっすが
親友同士だけあって
お母さんもすぐに
状況が飲み込め

顔を真っ赤にさせた。


「ま、上がって」

「あ、は~い」

玄関でフワフワの
スリッパを履いて
リビングに行く。

リビングに入ると
ソファ-にねっころがってる翔平………。


「…よぉ、美優……」

あたし達に気づいたのか
起き上がり片手を
ちょっとだけ上げる。


「…………」

上手く目が見れない……

柔らかそうな髪も
ニキビとは無縁の
赤ちゃんみたいな肌も
スラリとした長い足も
あの時のまんま……。


「美優?」
なんてあたしの名前を
声もあの時のまんま……


初めての告白の時も
遊園地デ-トの時も
翔平からのキスも
サヨナラの時も………


あの日から
全く変わってないんだね

変わったのは
ドラマの為に
髪にメッシュを入れた
くらい。


少し茶色に近い髪に
白っぽい色のメッシュがすっごく似合ってる。



翔平があまりにも
カッコイイから
「久しぶり」を言うのが
精一杯だった。

「じゃあ母さん始めるか!」

「えぇそうね」

そう言うなり
翔平ママは冷蔵庫から
ラップに包まれた
ご馳走を手際よく
テ-ブルに並べた。


「それじゃあ《美優ちゃんの進学を祝うパ-ティ-》を開催しま-す♪」

あたしの進学を祝う
パ-ティ-…?