周りにいるのは、高校入学と言って

浮かれている人達ばかり。

あたしみたいに、暗い人なんて

誰一人といなかった。

なんだか急にあたし1人が浮いている

感じがして、恥ずかしくなった。

そして、思った。

「前のあたしだったら、みんなと同じ
だったかな?」と。

・・・しっかりしなさいあたし。

もゥ前のあたしはいないの。

あの頃のあたしじゃない。

今“ココ”にいるのは、あたしが

作りだした、もゥ一人の自分。

莉亜と言う名の仮面をかぶった地味な

あたし。

もゥ莉亜じゃない。

登校している間これを呪文

のように唱え続けた。