―――そんな話。

「信じると思うか?」

少し鼻で笑いながら言った。

「じゃあ、外に出てみる?」

奴は扉を開けて、僕に外に出るよう促した。

外に出る。

「うわぁ・・・」

そこに広がる景色は絶景だった。
辺り一面、緑。
空は青く澄んでいて、雲がそれにくっついてるよう。
少し歩くと、崖があって、さらに下に世界が広がっている。
海がキラキラ輝いて、眩しい。
港見たいな場所もあって、そこには船が何隻も止まっていた。

「どぅ?絶景でしょ?優がいた世界じゃ、こんな所ないはずだよ。」

たしかに・・・。

僕が知ってる世界なんかより、ここは遥かに美しい所だ。

「なるほど。わかったよ。」

僕は納得して、小屋に戻った。

そんな僕を見て、奴は笑っていた。


そして、僕の後ろを付いてきた。