・・・眩しい。
久しぶりの直射日光は、とても暖かった。

森を抜けた先は、砂利道が一本、ずっと続いていて、向こうに村。辺りは野原だった。
村まであと、少し。

「ハァ・・・やっと・・・抜けたな・・・」

僕は膝に手を置いて、息を切らしながら言う。
かなりヤバイ。吐きそう。

「大丈夫?顔色悪いけど」
ララが顔を覗きこんできた。
情けない。
これから先も長いのに。
時間もないってのに。

力が、必要だな・・・。

「少ししたら、治る」

座り込んだ。

景色が薄くなっていく。

なんか・・・ねむ・・・。

・・・・・・・・・







「・・・んっ」

次に目覚めたのは、見知らぬ部屋の天井だった。

ゆっくりとおきあがり、周りを見渡す。

煉瓦造りの家。太陽は、まだ沈んでいない。

そして、僕が寝ていたベットに、顔をうつぶせて、女の子が眠っていた。
歳は、10歳くらいだろうか。長い黒髪を1つに縛っていた。


どこだろ、ここ。
村に着いたのだろうか。