木々を掻き分け、倒木を飛び越えて、前へ進む。

広場にでた。そこにはララと、二匹の、熊みたいで、目が真っ赤、頭から角が一本生えた生き物がいた。
片方は、三メートルはあるだろう。

ララは斧をもっていた。

僕はすぐに茂みに隠れて様子を伺った。

「てりゃあ!!」

高い声で叫んで、ララは小さい方の熊みたいな生き物の胸に切りかかる。

ぶしゃっと言う音と共に魔物は倒れた。


残った魔物は、ララが斧に振られている間に殴りかかった。

「うわぁっ!」

ララは吹っ飛ばされた。斧は折れて木の棒になった。

ぐわぁっと叫んで、魔物はララにトドメを刺そうと走り出した。

瞬間。

視界が止まって。声が聞こえた。

「戦わないのかい?」

え?

男性の声がした。

「目の前に、道具があるだろう?」

どこ、に・・・って、これ?

それは、折れた斧の棒。

「そう。立派な武器さ。」
でも、これじゃ、たおせな・・・

「いいんだよ。きっかけがあれば。」

どーゆう?

・・・


僕はすぐに棒を広い、魔物に投げつけた。

「えいっ!」

その声に反応して、こっちに振り返った、魔物の胸に、折れた棒は刺さった。

魔物は倒れた。