森に着いた。ララによると、ここを抜ければ村があるらしい。

「道を間違えたら大変だからね」

といいながら、ララは先陣を切って森に入った。
僕は小さくなって、そのままおそるおそる、奴の後を追う。


木々に囲まれた道は歩きたくない。特に、こんな夏時は。
木々草花が光合成をするときに発生する、あの変な臭い。

大嫌いだ。


こんな所、早く抜け出したい。
そんなことを思ってから、もう3時間はすぎた。

「あっれぇ〜?おっかしぃなぁ〜。」

ララは地図を見ながら、コンパスを使いながら、そんな不安になるような事を言う。
僕はたまらず聞いた。

おい・・・まさか・・・


「迷った?」

木々がざわめく。鳥や虫の泣き声は聞こえない。
静寂が流れた。

「だ、だ、大丈夫だよ!?この辺にはまだ魔物はすんでないし、3日間くらいの食料はあるから・・・!」

まず、そこ?

「今どの辺り?」

地図をみせてもらい、ララは一ヶ所を指差す。

「・・・」


絶句しました。

まさか森の地図が、世界地図だとはね。

奴が指差した場所は、点。
よこっちょに、ユメトリアルと、森の名前が書いてあった。

深い溜め息が出た。