「どうしてこの戦争で、世界が壊滅、なくなるってわかるのさ?」

ふと思って、僕は聞いた。

「記録があるんだ。未来の。」

「はい?」

「昔は神々も僕らと同じこの場所に住んでいたんだ。ある時、神様の一人がこういうんだ。『人間を造って、面白い遊びをやろう。』って。それは、自分達は別の次元に住む場所を作り、この場所をあけ渡して、住ませる。期限つきで。僕らが三回、戦争を起こせば、それでおしまい。」

「そんなの、すぐに終わるだろ。ものの百年で。人間なんて、そういうものなんだ。」

「いや、まだ二回しか、戦争は起きてない。それというのも、僕達は人間の中から六人を選んで、それぞれに違う力を与えて、均衡を保ったんだ。」

「・・・三権分立、みたいな?」

「そんな感じ、それで、二回は起きたけど、それから5000年、戦争は起きてない。」

「じゃあ今も安全じゃない?その六人がいるから。」
「殺された。六人全員。」
「え?」

思わず、驚いて、そのまま声を出してしまった。

「それが黒幕。奴らは僕達を消してしまいたいみたい。だいたいわかった?」


固まった体をほっといて、首だけで頷いた。