トラキアの確信を得た声に

2人は、視線を泳がせた。



「そうなら、遺体がどこかにあるはず」


トラキアは、

くるりと辺りを見渡した。


そして、



「だけど、…どこにもないだろ?」


と真剣な表情でキルトを見た。




「確かに、血の臭いもしませんね」


と、デカルトも

冷静に状況を見てから言った。




「どういう事だ?」


キルトは、ギロリとトラキアを睨んだ。